【ディズニー映画 感想】ブラザーベア ~兄弟愛はムズい~

2026年2月21日土曜日

【ディズニー作品】【感想】

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今回は『ブラザー・ベア』について書いてまいりたいと思います。
2004年公開、『リロアンドスティッチ』を制作したフロリダのスタジオによる作品ですが、
なんとこの作品を最後にフロリダのスタジオは閉鎖されることとなったようです。
ファンの間での評価は高く、「隠れた名作」に名を連ねる一作といえそうです。




当然ですが僕はこの作品は未見でした。
カントリーベアジャンボリーは好きです。(いい加減書くことなさすぎて全然関係ないこと言ってみました。)

他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。




では、あらすじです。

氷河期の北米、若き狩人キナイは「兄の仇だ」と熊を討ち取った刹那、精霊の気まぐれで自分が熊にされてしまう。人間社会から追われ、言葉も通じない森で彼が出会うのは、母を探すおしゃべり子熊コーダ。敵だったはずの種族と“兄弟”の旅を重ねるうち、キナイは「自分こそコーダの母を奪った張本人」という残酷な事実にぶち当たる。罪を償う道は、元の姿に戻ることか、それとも熊のまま生きることか。


というわけで、ブラザーベアです。

この作品は良いです!
普通に!

脚本が渋く、ディズニー定番のロマンス無し、ヴィラン無し、友情押しという作風は『きつねと猟犬』を彷彿とさせる出来栄えです。

あとは今作は兄弟愛というテーマもありますが
これはディズニーの長編作品としては今まであまり描かれてこなかったテーマではあるかと思います。

そして僕もこの作品、普通に見ていてうるっときてしまいました。

コーダがキナイから真実を打ち明けられる場面に関しては
セリフは最小限、音楽と表情、そして降りしきる雪の映像 というとても情緒的な表現。

それまで散々コーダに対して「このガキうるせぇな・・・」って思っていたのに、
あの悲しい表情を見て、俺もコーダの兄ちゃんになりたいって思いました。


コーダ迫真の演技


あとはディズニーお得意の強引ハッピーエンドは本作も健在です。

2005年頃のyahoo知恵袋にこんな質問している人いましたからね。

 

ディズニーの「ブラザー・ベア」をみて、結末に驚きました。 なんで主人公の青年が最後にまた熊に変身して終わりなの? 思わず“なんでやねん!”とツッコんでしまいました。 あれでハッピーエンドのつもりなのでしょうか?ディズニーは。


僕が回答するならもう一言こう返しますよね。

ハッピーエンドのつもりだろ、どう考えても。



なのでこの作品は最高です。是非見てください。以上です!



というわけで例によってここからは戯言です。

世間の知名度死ぬほど低いという点についてなんですが、
『きつねと猟犬』の感想と一緒なんですけど地味すぎますよね。

当時の経営者であるマイケルアイズナーの要求は"『ライオンキング』のような動物作品の制作"だったはずなんですが・・・。

ということで今日は同じ動物作品なのになんでここまで人気に差が出ちゃったのか?という点についてちょっと考えてみたいと思います。


ブラザーベアとライオンキングを比較してみる


1.物語構造


共通点として「大切な人を失った悲しみを乗り越える話」ではあるんですが
ライオンキングは大切な人を奪った側と奪われた側という対立構造を作り、
奪われた復讐を果たすという形で悲しみを乗り越えるのに対して、
ブラザーベアはお互いが奪った側でもあれば奪われた側でもあり、
最終的にはそれらを含めて全て愛で受け入れることで悲しみを乗り越えるという展開です。

作品性としてどっちが優れているかと考えるとブラザーベアな気がするし、ディズニー的な発想でいうと悲しみに対して暴力の連鎖以外の解決策を提示することのほうが一歩先に踏み込んでいる感がしますが
娯楽として面白そうなのはどっちなのかと問われると

リベンジ最高!
早く倍返ししてくれ!ってなっちゃいます。

復讐ってカタルシスを感じやすいんですよね。

逆にブラザーベアがエンタメ性の観点で惜しいところとしては
キナイとコーダがお互いを受け入れるに至る理由の部分のカタルシスが今一つ盛り上がりに欠けていたかなと思います。
特にコーダがキナイを赦す描写をもう少ししっかり描いて、映画の盛り上がりにピントを合わせていたらとんでもない名作になっていた気はします。
本作の場合、コーダがヘラジカ兄弟の仲直りの会話を聞いてキナイの元に戻るという流れになっていて、非常にサラッとしています。まぁこれはこれでエンタメ性を度外視すれば、全然良いともいえます。



ヘラジカ兄弟、ラット&トゥーク



2.親子愛と兄弟愛


ライオンキングは父と子の愛を描いていますが、ブラザーベアは兄弟の愛を描いています。
僕個人的な意見ですが

兄弟愛はむずくない?


って思います。
ディズニーって最大公約数の愛を描く宿命にあると思うんですがそういう意味で言うとさ。


だって兄弟って200パターンあんねん。



あくまで持論ではありますが兄弟、姉妹というのは
親子とか、恋人とか、友達とかと違って最大公約数的な関係が無いと僕は思っているんですよね。勿論、どれも例外はあると思うんですけど、一般論が成立するかなと。

それに対して兄弟って、一般的にはこういう関係性だよねっていうのが僕は無いと思っているんです。


過去のディズニー映画振り返っても


  • ムファサ×スカー
弟が兄に嫉妬する系


  • ナニ×リロ
両親不在、姉ちゃんヤングケアラー化系


  • ケイ×ワート
兄貴が弟をいじめる系


  • ウェンディ×ジョン×マイケル
はなにつくほど絵にかいたような理想系


  • ドリゼラ×アナスタシア
クソ姉妹系


と、これだけ色んなパターンがありますし。


だから、リアルに兄弟や姉妹がいる人たちからすると
兄弟愛の映画かー、見なくて良いなーってなっちゃったかもしれないです。

或いは一人っ子からしたらより一層共感できなそうだなーってスルーされていたかもしれない。

近年はブロマンスが流行しているからそういう層に対して訴求した宣伝が出来ればまた違った結果になっていたかもしれないですがね。。


道徳兄貴シトゥカ キナイ 可哀そうデナヒ


3.音楽や映像表現


音楽に関してはライオンキングはエルトンジョンが全面プロデュースしたのに対してブラザーベアは『ターザン』に続きフィルコリンズがプロデュース。

強いて言うならライオンキングばりのインパクトはなかったかもしれない。

ナァーーーー!!!!
イサインァアアァ!!!
ババギィチババァあああ嗚呼嗚呼!!!!

ぐらいのインパクトが無いというのはある。

映像表現に関してもライオンキングは
プライドランド、ティモンとプンバに出会うジャングル、スカーの住むプライドロック真下などで映像が結構しっかり切り替わるのに対して
ブラザーベアは割とずっと同じ景観が続くという点はもしかすると盛り上がりに欠けたのかもしれないですね。



そもそもライオンキングと戦う気はない


というわけで、色々書いたんですけど、
そもそもでブラザーベアはライオンキングになる気はなかったんじゃないか?と思います。
マイケルアイズナーの意志はさておき現場レベルとしては第二のライオンキングになる気などさらさら無かったような気がします。

第二次暗黒期というのは黄金期的ディズニー作品からの脱却にもがいていた時期だったでしょうし、
そういう意味で分かりやすい娯楽作品を作ることは、やれと言われれば出来るけど敢えてやらずに新しいディズニー像を世に提示しつづけていた時期だったのかなと想像しています。

そんな試行錯誤の連続の中で生み出された作品が「隠れた名作」として今も一部のファンから愛され続けているということは、ディズニーにとっては実はライオンキングのような商業的な成功と等しく価値のあることなのかもしれません。

なので、
ライオンキングと比べるなんてやめよう。


では、最後に一曲。『No Way Out』です。
うるっとせずにはいられない名場面と共にご覧ください。




そして次回はこの作品です!


以上終了また次回。

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