今日は2002年公開の『リロアンドスティッチ』についてです!
ムーランを制作したフロリダのディズニースタジオの二本目の作品だそうです。
フロリダチームはこの作品を「第二のダンボ」にしようと意気込んでいたらしく、
結果的にはこの作品が当時のディズニーの救世主となり、まさに「第二のダンボ」になったと言っていいのではないかと思います。
それでは感想を書くにあたりとりあえず景気づけに一言言いたいと思います。
ミーガナラクエスタ!!!!!!!
僕は未見です。ていうか第二次暗黒期の期間が完全に僕の思春期と被っており、「ディズニーとかダセェ」って言っておけばモテると勘違いしていたのでこの頃は全く見ていません。
僕がディズニーと再会するのは『プリンセスと魔法のキス』です。暗黒期とされている作品がまだここから4,5本あるみたいです。気が遠くなります。
マジでミーガナラクエスタです。
ちなみにリロアンドステッチに関しては「まーた女子ウケするキャラ作っちゃって。」ぐらいの印象だけが先行しており、どっちかというと鼻で笑うぐらいの感じでした。かわいげのない生意気なガキです。
そんな僕自身がミーガナラクエスタです。
他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。
リロアンドスティッチのあらすじは以下となります。
宇宙のはるか彼方、天才科学者ジャンバ博士が違法に創り出した“試作品626号”は、小さな青いエイリアン。非常に破壊的な性質を持つ彼は、銀河連邦によって危険視され、宇宙船で囚われるも地球へと逃げ出してしまう。一方、ハワイ・カウアイ島に住む少女リロは、両親を亡くし、姉のナニと二人で暮らしていた。リロは少し変わり者で、友達とうまく馴染めず孤独を感じていた。そんな彼女を心配したナニは、リロに友達を作るため、動物保護施設で犬を飼うことを提案する。そこでリロが選んだのが、宇宙から逃げてきた試作品626号だった。
ということで、感想を書きたいと思います。
まず一言言わせていただきます。
ディズニー映画のくせに見応えありすぎない?
リロアンドスティッチはディズニー映画というよりは映画としての完成度が高く、とても見どころの多い映画だったと思いました。
というわけで、今日は皆さんに
リロアンドスティッチの「〇〇すぎる」点について
紹介してみます。
1.リロが可愛すぎる
はい。スティッチが可愛いのは概ね想定の範囲内でしたがリロがめちゃ可愛くてびっくりしました。
僕はスティッチが暴れん坊なことは知っていたので、リロはスティッチを窘めるしっかり者系の女子かと思ってたのですが全然そんなことなかったです。
普通にやべぇやつでした。
どちらかというとリロのほうがスティッチよりヤバくてスティッチの暴れん坊具合が霞む勢いです。
印象的なのはリロの姉のナニが仕事を探す場面。
リロにスティッチのマナー教育が課されるのですが、なぜかエルヴィス・プレスリー的なマナーを教え始めます。
え?ハワイのマナーってエルヴィスプレスリーになることなの?
スティッチも頑張ってナンパしたり、ギターを弾いたりするけど、ことごとく失敗。そしてリロの冷たい目。
ちょっとスティッチが不憫すぎませんか?みたいな場面があります。
一方でリロ以外の人間がスティッチを化け物扱いするのに、リロだけはスティッチが何をしても動じません。
リロだけがスティッチをオハナとして扱い、対等に接することから、少しずつスティッチは愛を理解し、そして感情が芽生えていくというストーリーになっており、リロ抜きにこの映画は語れないという作りになっています。
故にリロに感情移入できないと成り立たないのですが、もうこれは序盤のシーンで解決しています。
リロが自作のぬいぐるみを他の子どもたちに見せる場面があるのですが、周りからそのぬいぐるみを気持ち悪がられてしまいます。
子供たちが去った後、一旦リロはそのぬいぐるみを道に投げつけて去ろうとしますが数秒後、戻ってきて優しく抱き上げて帰っていくのです。
もう、リロのこの時の後ろ姿を眺めながら僕は
「よし。俺だけはリロの味方でい続けよ!」と決意を固めました。
そこから気持ちはリロの父です。リロパパです。リロママでも良いです。
なのでリロは可愛すぎます。
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この場面ですね |
オープニングとエンディングが良すぎる
まずオープニング、この後にも書きますが今作は凄い立体的な脚本になっていて、様々な登場人物の視点で描かれるわけですが、まさにその狼煙として相応しい始まり方をします。
要は「遠い世界で起きた事件によって迫りくる危機」が描かれたのちに、「その危機が訪れることを知らない平和な世界」へと切り替わります。
こういう描き方で始まる作品はめちゃくちゃあって、
例えばジュラシックパークとかジョーズとかインデペンデンスデイとかもそうだし、
ホラー映画とかも良くありますよね。なんか山小屋とかでとんでもない猟奇的殺人が起きてそうな雰囲気見せておいて、オープニングタイトルと共にその山小屋へ向かうバカな若者たちのどんちゃん騒ぎみたいな。
要するに凄い"映画的"な見せ方だなと思います。
こんなのディズニー映画で見たことないです。
基本主人公視点で描かれる作品ばっかだから。
なもんで個人的にはめちゃくちゃワクワクしました。
全然本作と関係ないですが、この系統且つ自分が好きなホラー映画『ピラニア』のオープニング動画を共有しておきます。見事にバカ騒ぎしてる若者達が思いっきりこらしめられるおバカ映画です。
続いてエンディング。
これがまたとてつもなく爽やかに締めくくられます。
ちょっと何が良いとかの解説は野暮ったいので是非皆さんに見てほしいですが、簡単に言うとスタンディングオーベーションせざるを得ない終わり方って感じです。
補足すると、
とても爽やかな映像が流れる⇒
綺麗に物語が締まる⇒
エンドロールが流れる⇒
『Can’t Help Falling in Love』のカバーがBGMとして流れる⇒
俺、スタンディングオーベーションする。
です。
一言で表すなら Can't Help スタンディングオーベーションです。
ストーリーが立体的すぎる
前回のアトランティスの記事で、ディズニーにしては珍しい群像劇的アプローチと書きましたが今作はもう完全なる群像劇として描かれています。
それぞれの視点が交差しながら物語が展開されていく為、とても立体的な映画体験が出来ます。
まずスティッチ。
宇宙から地球に訪れてオハナという概念に触れ、自分が孤独な存在であるということに気づく視点。家族が欲しくなり「I'm lost」とつぶやく場面は胸が締め付けられます。
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この場面でスティッチにも心を奪われます。 |
そしてリロ。
早い段階で両親を亡くし、友人もいないなかでスティッチという化け物と遭遇する視点です。友達が欲しいと星に願う場面に「おい、星よ。願い叶えてやれコラ」となります。
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星。お前何とかしろ。 |
続いてナニ。
実は第三の主人公と言っても過言ではない、リロの姉。
彼女も若干19歳という年齢でありながらリロと一緒に暮らすために仕事を探すという視点です。
福祉局から「本当は君がリロを必要としているのでは?」と指摘される場面は中々にエグイですよね。これはディズニーのセリフの歴史上でも一番えげつないセリフかもしれません。
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良い姉ちゃん |
主要なこの3名のみならず、
宇宙側の命令でスティッチを追いに地球にやってくるジャンバとプリークリーや、スティッチを逃がしてしまったガントゥなど、宇宙側も個性豊かなキャラクターが登場しますし、
福祉局のコブラ・バブルスも実は最後の最後で明かされる設定があり、ものすごく各登場人物の奥が深い作品になってます。
立体的すぎる脚本にお腹がいっぱいになること請け合いです。
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ジャンバとプリークリー。 |
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コブラバブルス。多分3人くらいは人殺してる。 |
ということで今回は、リロアンドスティッチの○○すぎる点について書かせていただきました。
リロアンドスティッチは映画としての完成度が高いので、
くれぐれもディズニー映画を見たい時に見る作品ではないです。
ディズニー映画を満喫したいなら僕は『アラジン』がおすすめです。
映画を楽しみたいなら『リロアンドスティッチ』はディズニー映画の中でも相当上位に位置するぐらいオススメの作品と言えそうです。
ミーガナラクエスタ!!!
・・・ってどういう意味なん?
今回の一曲はもちろんこちらです。
そして次回はこの作品です!
以上終了また次回。
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