【RIP SLYME】今だからこそRIPの魅力について語ってみる ~HIPHOPグループとしてのRIPSLYME~

2018年9月24日月曜日

RIP SLYME

t f B! P L
RIP SLYMEってさ。解散すんの???

というわけで今日はRIP SLYME(リップスライム)について書いていきたいと思います。

僕はRIPのファンとしてはかなり古い方だと思います。

今となっては当時の熱量で応援しているわけではないですが動向が気になるグループであることは変わりないですし応援しています。

が、しかし!!!
ここ最近まったく彼らの活動情報が更新されません。
もう結構前にメンバーの1人がモデルと不倫してる場面がパパラッチされて以降、
活動がパタリと止まっているようです。

いったい彼らの身に何が起こっているのか?解散してしまうのか?

今日はその謎を解明していきたいと・・・


思いません!!!!!


そんなウワサの真相は他のアフィリエイト系のblogに任せます。

僕は純粋にRIPのことが好きな一般の人間なので
そもそも謎とかよく分かりません。

僕にできることは彼らの復活を願いつつ、RIP SLYMEの魅力について
このblogで書くことなのではないか?
そう思いました。

というわけで今日から僕なりにRIP SLYMEの良いところを
紹介していきたいと思います。
案外まじめにそこについて書かれていたことって無い気がするので
だったら俺がやっちまおうという精神です!





本題に入る前に。
とりあえずRIP SLYMEにハマったきっかけから書いてみたいと思います。

私がRIPにハマった理由


最初にハマったきっかけはBLUE BE-BOPという曲のPVを見た時です。

神社でラップとかかっけー!なんだこいつら・・・
うわ、こいつデブだけどめっちゃ動いてる!
え、なにこの西洋顔イケメン!
あれ、この坊主の人はガチで神社の人なのかな?
この金髪の小さいのラップうめー!
DJは普通の人だなおい。え?正式なメンバーなのかな?

ていうか曲がめっちゃお洒落だな!

といった調子で。
そしてそこから過去の曲を聴きまくり、一気にファンになりました。

もう少し掘り下げると更にRIPからKICK、RHYMESTERにハマり
キングギドラや90年代の日本語ラップにハマり
日本語ラップ全般にハマるという変遷をたどっています。


では、今日はこんなトピックで語りたいと思います。

HIPHOPグループとしてのRIP SLYME! 


HIPHOPというジャンルの括りにおいては
RIPって凄い異質なグループだと思うのですね。

日本語ラップの歴史を振り返ってもRIPっぽいっていう
グループってあんまりいないというか。

特にRIPがデビューした時代の日本語ラップって
スチャダラパーぐらいしかセールス的には盛り上がってなくて
音楽業界的にも日本語ラップ総スカンみたいな状況だったらしいのですね。

そこへの反発もあってかさんぴんCAMPみたいなイベントがあって
全体的にハードコアな楽曲が多かったと思うんです。

この時期のことをRIPに関連するトピックだけ時系列でまとめると
1993年 RHYMESTER 1stアルバム『俺に言わせりゃ』発売
1994年 スチャダラパーの『今夜はブギーバック』が50万枚を超える大ヒット
1995年 キングギドラ『空からの力』発表
      RHYMESTER 2ndアルバム『EGOTOPIA』発売
              RIP SLYME 1stアルバム『Lip's Rhyme』発売
1996年 さんぴんCAMP開催

といった感じです。
90年代はほかにも日本語ラップ的な名盤が多数発売された時期ですが
いったん代表的なキングギドラのみ記載させていただきました。
ライムス曰く黒歴史の一枚

スチャにしては何のメッセージ性も無い曲笑
言わずと知れた金字塔。日本語ラップの教科書。
RYO-Zが面白過ぎる

で、まぁザックリいうと。
繰り返しになりますが要はシーンの中で
スチャダラパー以外は物凄い冷遇されていた時代なわけですね。
で、そういった時代への反発も相まって鬱屈したムードが爆発したのが
伝説のイベントと呼ばれるさんぴんCAMPなわけです。

なうえで、RIPが如何に異質かというところに話を戻しますと
この時の時系列の中でそれこそ1995年なんかはRHYMESTERですら
『耳を貸すべき』や『口からでまかせ』みたいなハードコア寄りの楽曲を
制作していたにも関わらず、RIPはそのシーンのムードを全く意に介さないような
普遍的な日常についてラップしたアルバム 『Lip's Rhyme』を発売しているのです。

このアルバムの『about』という楽曲に関しては
適当でもどうにかなるんじゃねぇーの 
どうせどうにかなるよね
そう いい加減にいこうぜ Yes Yes Y'all
とか言ってるし。笑

さすがに頭悪そうすぎる。


ちなみにRIPが楽曲で取り扱うテーマはずっとライムスの『俺に言わせりゃ』に
強く影響を受け続けていると思うんですよね。

日常をラップするみたいな。
ライムスのイベントでRIPがカバーしたのもこのアルバムの曲だったし。

で、こういうテーマを扱うだけだったらそれこそスチャとか他のFG傘下の
グループと同じような括りに分類されるのかと思うのですが
RIPの場合はそこから更に
"若者の等身大の感じ"(この"の感じ"ってのがポイント笑)に
思いっきりフォーカスしつつ、
HIPHOPが持つ一要素であるチャラさとオシャレさの絶妙なポイントに
見事にハマってそこに着地していった気がしていて
それが当時の日本語ラップシーンには明らかにいなかった。
他との差別化の部分だったかなと。

彼らがよく名前を挙げるのがthe pharsyde ですが
まさに和製pharsydeを体現しつつ、そこに彼らのオリジナリティも少しずつ
加わっていったような気がします。


最近、YoutubeでZeebra氏がこんなこと言ってました。

「一番売れそうなのはRIP SLYMEなんじゃないかな」って。
[中略]
そうだよ。ファンキーで、ヒップホップ的にポップ。チャラいポップさじゃなくて、The Pharcydeみたいなヒップホップが持っているポップさみたいなものがあるよね。


あと、これは蛇足ですが
テクニカルな部分でいうと日本でラップにメロディを乗せて歌うように
フローし始めたのは間違いなく PESだとMummy-Dがラジオで言っていました。

あ、あとそういえばKICK THE CAN CREWと同列で扱われることが多いので
僕なりに違いを書いておくと一言でいうと硬派なKICKと軟派なRIPって感じ。
実は全然対照的なグループだと思います。

KICKはよりJ-POP寄りな印象。
HIPHOPのスタイルをJ-POPのフォーマットに持ち込んでいった感じ。
『クリスマスイヴRAP』とかまさにそうですし。
韻の固さとかからして如何にHIPHOP畑からJ-POPに殴り込むか、
みたいな硬派な道場破り的なイメージがありますね。

当時のKREVAのギラつき具合とかB-BOYパークのMCバトル見ると凄いですからね。

一方でRIPはHIPHOPというフォーマットを借りつつ多種多様な音楽をRIPらしいPOPさで表現して、それが結果的に大衆に受け入れられていった感じがしますね。
良くも悪くもレコード会社の売り方とかもあったとは思いますが。。

カラオケでクソほど歌ったなぁ・・・



ともかく、そういったある種当時の日本語ラップ界では
はぐれ者的な立ち位置でありつつ
オシャレさとチャラさを良いバランスで配合し、
pharsyde的な要素も大いに盛り込んで
2枚目のフルアルバムである『Talkin' Cheap』 が発売されます。

ここでもRIPはRIP節とも言うべき"若者の等身大の感じ"をラップにしています。
HIPHOP界隈でもなんかやたら再評価されている『白日』のhookでは

何もかもが真っ白
今日は何もしなくてもいいよ
くだらない、つまらない日々がまた来る前に
とか

『真昼に見た夢』では

この今いる場面からの逃避
逃げ続けられないって分かってるはずでも
病気のように 働きバチよりマシ
思い寄せるこの新しい街

といった具合で。
なんかだるかったんですかね。笑



『Talkin' cheap』を発売後、
ドラゴンアッシュらとTMC ALL Starsとしての活動などを経て
2年後にメジャーデビューをするのですが
それ以降の楽曲はHIPHOP色は薄まっていきます。
それは元来のスタンスとして日本語ラップシーンに媚びず、
自分たちのやり方、スタイルを貫き続けていると僕は思うんですが、
それがともすればチャートに媚びているというような印象を持たれがちで。

その象徴として、2002年にキングギドラが『公開処刑 feat. BOY-KEN』を発表、
そこでK DUB SHINEが

リリック辛い 屁理屈ライム
という表現でRIPをディスるのですが
冒頭で紹介したBLUE BE-BOPのPVのラストのメッセージが
彼らのアンサーだといわれています。

"THANK YOU FOR YOUR KIND ADVICE AND SUPPORT!"


僕はこういうスタンスに彼らの『B-BOYイズム』を感じるのです。
決して譲れないぜこの美学
何物にも媚びず己を磨く


ちなみにBLUE BE-BOPは自身初のオリコンシングルチャート1位を達成。
他にいますかね?
オリコン1位という形でアンサーすることが出来るHIPHOPグループ。笑


というわけでせっかくなので最後にBLUE BE-BOPのPVを紹介して終えたいと思います。
このPVは最近Shiggy Jr.というPOPな楽曲を連発するバンドが
サンプリング(?)していました。


真相不明ですが、こういうことするところが、
この人たちはカッコいいな~って思いますし、
いまだに他のHIPHOPグループにはいない
強烈な個性のあるグループなのではないかと思います。

アイドルグループとしてのRIPSLYMEについても考察した記事はこちらです。

以上終了また次回。

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