【ディズニー映画 感想】オリバー ニューヨーク子猫物語 ~送りバントの大切さ~

2018年11月4日日曜日

【ディズニー作品】【感想】

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本日は『オリバー ニューヨーク子猫物語』について書きます!
原題はOliver&Company、公開は1988年。
どうでもいいでしょうけど私が産まれた年です。

後に語られる第二期ディズニー黄金期、通称ディズニールネサンスの作品群 (リトルマーメイド~ターザンまで)の直前の一作となります。
野球に例えると2番バッターみたいな送りバントみたいなそんな作品です。
(野球に例えた必要性は全くありませんが思いついちゃったので書きました。 )



最近当たり前のようになってきましたが
本作も見事に初見です!
ディズニーファンが聞いてあきれる勉強不足っぷりでした。
ここまで私の人生にかかわった全ての方々、偉そうなこと言ってすみませんでした。


他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。




というわけで早速あらすじについては以下の通りです。

捨て猫としてニューヨークの街に放り出された子猫のオリバー。
貧困ながらもたくましく生きる犬のドジャー達と出会う。
生き方について彼らから学ぶオリバーだが、ある日金持ちの家のジェニーに拾われる。
一方ドジャーの飼い主であるフェイギンは怖い借金取りのサイクスから3日以内に
全額返済しないと命はないと脅されてしまう。
残された3日間でまともに働いても返せる額ではない借金をどう工面するか考えたフェイギンは
ジェニーからオリバーを攫い、身代金を要求することを企むが・・・・。



はい、ということでこの作品についての私の感想を一言で書きますと
面白い!!!!!

です。

あと、
ティト大好き!!!
です。


いうて、ここ2年くらいですかね。ずっと暗黒期の作品を見てきたからかもしれませんが
久しぶりに手放しで「面白いじゃんこれ!!」って言える作品ではないかと思います。


暗黒期作品との大きな違いは前作の『オリビアちゃんの大冒険』の良いところを
質と量の両面で更に強化したという印象です。
ポイント別にまとめていきます。



音楽


特に、質量ともに顕著に強化された点は何といっても音楽ではないでしょうか。
前作でヘンリーマンシーニを起用したという点からも明らかですし、くどいようですが
新体制(マイケルアイズナー&ジェフリーカッツェンバーグ) において、
音楽をディズニー復権の重要なポイントとして捉えていたのは
ほぼ間違いないといっていいのではないかと考えます。

では具体的にどういう強化の仕方をしたのか?
質と量の両面で簡単に整理すると


質の強化


・主役にあたるドジャーの声優に当時のヒットシンガーであるビリー・ジョエルを起用
 (吹き替え版では松崎しげるが担当)
・ブロードウェイで活躍していた作詞家のハワード・アッシュマンを起用
・ジョルジェットの歌唱シーンではCGを利用

ドジャー。松崎しげる版も渋い。。
本作のギャグ担当ジョルジェットの名シーン



量の強化


・劇中歌として作られた楽曲は5曲にのぼる。


といった具合。
もうミュージカル映画といって差し支えないレベルで音楽がふんだんに盛り込まれています。

なお、ハワードアッシュマンはリトルマーメイドやアラジン、美女と野獣など
第二期黄金期の代表作における代表的な楽曲の数々を生み出したのち、HIVで亡くなりました。

吹き替え版も見ましたが松崎しげるの渋い声がドジャーに合ってて
これはこれでナイス起用だなと思いました。



テンポの良さ

上映時間73分となっており前作のオリビアちゃんが75分、コルドロンは80分以上ということで
更に無駄を極限まで削ったことで見ていて飽きないテンポの良さを更に実現した印象です。

クライマックスは1994年公開のヒット作『スピード』のラストシーンを髣髴とする地下鉄での攻防など
息を呑むジェットコースター展開が待っており、これは大人でも十分に楽しむことができるのではないかと思われます。



その他


その他と括りますが個人的にはシナリオも大好物です。
ドジャー率いる街のはみ出し者たち(はみ出し犬か)が力を合わせて悪に立ち向かうという構図は
もうそれだけでヒャッホー!!!!って感じです。


キャラクターでいうと冒頭で触れましたが僕はティトが大好きです。
こういう小さいくせに威勢が良いキャラクターは大好きです。

実写化するのであればスティーブブシェミでお願いします。

最高なキャラ。ティト


ただ、犬の書き分け方としてリタとアインシュタインの掘り下げは甘かったように感じますので
スピンオフがあればこの2匹にクローズアップしたものが見たいです。
ディズニーさんお願いします。

場末のスナックにいそうな姉御キャラ。リタ。
典型的な図体大きい脳みそ小さいキャラ。アインシュタイン。
ついでにフランシス。死んだふりが得意。


飼い主のフェイギンのダメ男っぷりも良い味を出しています。
明らかにダメな奴ですが動物を可愛がる奴に悪い奴はいないという我々の潜在意識を呼び起こしてくれる人物です。憎めません。

ダメだけど憎めなさタップリ。フェイギン。



あと、悪役であるサイクスとフェイギンの借金を巡る攻防が物語の軸になりますが
ここまで金の話が生々しく描かれているのは『おしゃれキャット』以来ですかね。

動物メインの話となると金が絡みだすみたいな法則でもあるんですかね。

あまりにサラッとしてるので見過ごしがちですが、サイクスが劇中でぶっ殺せとか物騒な単語を使いまくるので、そのあたりは現代風というか、これまでのディズニー作品とは異色な部分かなと感じました。


お金が絡んだ攻防が観られる『おしゃれキャット』の感想記事はこちらです。

唯一の欠点


ジェニーちゃんが正直あんま・・・。

これだったらオリバーはジェニーちゃんよりドジャー達の元に帰ってほしかったです。。
結局金かよ!ふかふかの布団かよ!って思っちゃう。

ジェニーちゃん、金持ちだし優しい執事いるし、親も放任主義なのかどうかイマイチはっきりしない描かれ方してるし、飼い犬のジョルジェットをめちゃくちゃワガママに育てちゃってるからジェニーちゃんというかジェニー一家に対してあんまり感情移入できなかったのは
唯一の欠点といえるのかもしれません。

金持ちのお嬢ちゃん。ジェニー。とオリバー。


とはいえ、ともかくこの作品、普通に面白いです。
見事な送りバントでクリーンナップに繋いだと思います。
ただ、やはりバントってのは地味なんですよね。
巨人の川相選手と同じくその歴史において語られにくい側面は否めません。
でもバントは野球で試合に勝つうえで非常に大切な戦術です。

バントの大切さを感じながらこの作品を鑑賞いただければ幸いです。



それでは最後に一曲。有名なのは『good company』ですが
ここは作品の序盤にビリージョエルが歌い上げる『Why Should I Worry』を。


そして次回はこの作品です!

以上終了また次回。

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