【ディズニー映画 感想】オリビアちゃんの大冒険 ~聞こえてくる、ディズニールネサンスの足音~

2018年9月17日月曜日

【ディズニー作品】【感想】

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犯人はこの中にいる!じっちゃんの名に懸けて!!

というわけで今日は『オリビアちゃんの大冒険(原題:The Great Mouse Detective)』について書いていきたいと思います!!!

公開は1986年、ディズニー初の作中でCGの技術が導入されたのが本作でございます!!


私、全くの初見です。
ていうか最近初見ばっかですね。
自分も意外とディズニー素人なんだなと思わされます。


他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。




さて、本作のあらすじですが
おもちゃ屋を営むネズミのフラバーシャム親子が
一人娘のオリビアの誕生日パーティーを祝っているところへ
コウモリのフィジットが現れ、突如として父親を誘拐。
オリビアは父親を助け出す為に、ロンドンで有名な探偵バジルの元へ。
誘拐した真犯人はバジルの因縁の相手であるラティガンであることが分かり、
更に真相を突き止めていくうちにラティガンの真の陰謀が明らかになっていく・・・。

といった感じ!

早速突っ込んでいいでしょうか。


ミッキーとミニーでやれよ!

終わり☆



ディズニーはそれにしてもネズミ好きですね。
ビアンカの大冒険で僕はさんざん思ったわけですが
ネズミの新キャラ量産しすぎですね。
しかも邦題的にもビアンカの大冒険と被ってるし!
ビアンカの大冒険との被り具合としてはお話の構成的にも大切な人が誘拐されてそれを助け出すという大筋は一緒という。
こんなの今やったらネットで袋叩きに合うと思います。

"ディズニーネタ切れな件www"

とかいって。
NAVERまとめのサイトが出来ちゃう勢いじゃないでしょうか。

ネズミだけにまさに袋の鼠ですね。

とかいって。

まぁ作品が面白ければそんなもんはどうでも良いと思います。
で、じゃあ本作はどうだったかというと。

うん、まぁ面白いんだけどね。なんだろうね。印象に残らないね。

っていう感じ。

原題を直訳すると『ネズミの名探偵』となっており
邦題がややこしいんですが主役は探偵のバジル。
そして相棒のドーソン。
オリビアちゃんはあんまり大冒険しません。
作風としてはかの有名なシャーロックホームズをオマージュしており
『ねずみの国のシャーロック・ホームズ』シリーズを原案としています。
ちなみに冒頭で金田一の名ゼリフを書いたのは
探偵ものだからっていう死ぬほど安易な連想から来てます。

印象に残らないってのは多分キャラクターのインパクトとかそういう部分なのかなと思いますが
決して全面的につまらないってワケじゃないんです。
今となっては歴史に埋もれた作品って感じですけど
クソつまらねぇ!辞めちまえ!っていうレベルの作品ではないんですよ。

故に最高!とも糞!とも言い難いのでテンション低いってのもあるんですけど。。

とはいえせっかくなので、じゃあどの辺が良いポイントなのかってのを
書いてみたいと思います。

バジルとドーソン。ホームズとワトソンみたいな関係性。らしい。

オリビアちゃん。大冒険はしません。

題して
『俺、絶対にオリビアちゃんの大冒険の良いところを書いてみせる!じっちゃんの名に懸けて!』(しつこい。)


ネズミ作品として被っている『ビアンカの大冒険』の感想記事はこちらです。


1.キャラクターの作りこみ


何といっても今回の悪役であるラティガンです。
こいつは良いですね~。過去のヴィランズに負けず劣らずの悪い奴です。

ドブネズミであるということを物凄いコンプレックスにしているのか、
普段は非常にお洒落に気を使った出で立ちで
インテリジェンスな様に見えるのですが
作中、顔を真っ赤にして怒りを堪えるシーンが何回も見受けられます。

結局実は単細胞な奴なんだなということを少しずつ観客にもわからせるという見せ方。
このあたりは非常にお上手ですね。
オリビアちゃんが誕生日にもらったプレゼントのおもちゃを握りつぶして壊したり
バジルを追い詰めてとどめを刺そうとする時の仕掛けの頭悪そうな感じも最高です。
そしてラストシーンでの変貌ぶりは圧巻ですね。
101匹わんちゃんの名悪役クルエラ・デ・ビルのカーチェイスシーンばりの
鬼気迫る変貌具合です。
とうとう正体を現したか!っていう感じ。ここは必見です。

愛すべき悪役

それとラティガンの手下である義足のコウモリフィジットも良い味出してます。
こいつはスミー君の系譜ですね。
フィジット。スミー君よりは狡猾かも。



2.テンポの良さ


前作で触れましたが今作から
マイケルアイズナーとジェフリーカッツェンバーグの2大巨頭による体制下で
作品が作られているのですが
その影響なのか、
暗黒期の作品に特有の「マジで意味ない退屈なシーン」というのが無いですね。

この「マジで意味ない退屈なシーン」は
おしゃれキャットとか酷かったですね。

まぁそういうのが無いです。

例えばバジルが序盤に何だかよく分からない実験で失敗して
酷く落ち込んでいるんですが、そういう性格がモロに物語の後半で顕著になったりとか。

あとは、やはりラティガンに関しては序盤から節々でドブネズミと
言われて激高するシーンを何度も観客にチラつかせたうえでのラストシーンで
怒り狂って露になる姿に"おおっ"てなりました。

それからコルドロンで舵切ろうとしたミュージカルシーンの排除ですが
本作からミュージカルが復活しています。
というかこの2大巨頭体制においてはミュージカル要素が
かなり重要なポイント占めてる気がします。
後のディズニールネサンスの作品群から察するに、そここそが
ヒット作を生む為の大事な要素であると考えていたのではないかなと。

で、本作においてもやはり歌の要素があることで
よりテンポの良い作品に仕上がっているなと思います。

あと、無駄がないとはいえ比較的抑え目な演出がずっと続くわけですが
ラストシーンで一気に盛り上がりが最高潮になります。。
ラストシーンを見ると、
なるほどこの作品はこのシーンを作りたかったんじゃないか?と思わされます。

ルパン三世の超名作『カリオストロの城』のラストシーンを彷彿とする
時計台でのラティガンとの攻防はCGを駆使して緊張感たっぷりに描かれています。

一見の価値ありといってもいいのではないかと。

時計台のワンシーン


意味ない退屈シーンが沢山出てくる『おしゃれキャット』の感想記事はこちらです。


というわけで名探偵ばりに(どこが?)オリビアちゃんの大冒険の良いところを書いてみました。

ただ、なんでしょうね。
ネズミはもうよくないっすか?

あ、あと超豆知識ですが今回、字幕版と吹き替え版で見たのですが
吹き替え版でバジルを担当している声優さん、青野武さんですが、
なんかよく聞く声だな~と思ったら
ちびまる子ちゃんの友蔵役とかドラゴンボールのピッコロ大魔王役を担当してる
超大御所でした。
ってのと調べてて気づいたのですがディズニーランドのアトラクションであるウエスタンリバー鉄道のナレーションもこの方です。


というわけで最後に。
無駄がなくてテンポの良さが良いところと散々書いてきましたが
唯一物語の大筋と関係があまりない酒場のシーンを。
バジルとドーソンがラティガンの居場所を探しに訪れた地下酒場でのワンシーンです。
本作の音楽はヘンリー・マンシーニという『ティファニーで朝食を』などを手掛けた超大物が担当しております。このあたりの采配は本気!って感じですね。
まもなく訪れるルネサンスの足音が聞こえてきそうな気がしました。
それでは『Let Me Be Good To You』でございます。


そして次回はこの作品です!



以上終了また次回。

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