【ディズニー映画 感想】ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え! ~とにかくかわいそう~

2020年6月2日火曜日

【ディズニー作品】【感想】

t f B! P L
本日は1990年に公開された
『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!』について書いてまいります!!!
原題は『The Rescuers Down Under』となっております。
普通に翻訳すると"救済者は下に"っていう訳分からないタイトルになりますが
Down Underってのはどうやらオーストラリアのことを指すらしいですね。
イギリス人が作った言葉だそうで、イギリス人から見て地球の真下に位置することから
Down Underと呼ぶようになったそうです。
敢えてDown Underだけ原題を維持して翻訳するのであれば、
"ビアンカの大冒険 オーストラリア編" といった具合でしょうか。

本作はディズニー長編映画としては初の"過去作品からの続編"であり、
加えて初のCAPSと呼ばれるコンピュータでの制作をメインとした
フルデジタル映画となっております。

ただ、興行収入的には失敗に終わっています。


僕にとってのこの作品は
記憶の大分奥のほうに薄っすら見た記憶があるという感じでした。


他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。




本作のあらすじとしては
ネズミのビアンカとバーナードが行方不明の少年を助けるという
超シンプルな作品です。

なので今日は内容もシンプルにこの作品の良いところと悪いところという構成で書いていきます。

・・・と思ったんですが、まるっきり前作のレビューと同じ流れだったので
別の観点で書いてみましょう。

ズバリこんなテーマ!
『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!』を・・・

第二期黄金期に含める?含めない?どっち??!!



まず僕のスタンスとしては結論、どっちでもいいです。
どっちでもいいですが、それ言い出すとこのblogの存在意義も危ぶまれるので
敢えて選びます。
僕はこう思います。

含めてやるな。

と。

では、この作品の感想をいくつかの視点で書き連ねさせていただき、
最期に何故、含めてやるなと思ったのか?という結論に繋げていければと思います。





単体作品としての感想


オープニングがカッコいい! -映像技術の進化-

本作は冒頭で書いた通り、ディズニー作品で初めて、
コンピュータ技術による制作がメインとなっています。
ディズニーは101匹わんちゃんの制作時に新しい複写技術を導入した証として
ダルメシアンの斑点を101パターン書き分けるというキモイことをやってのけましたが
今回の作品も「コンピュータ技術どうだ!すごいだろ!エッヘン!」感があります。

舞台をオーストラリアに設定したことは
技術のお披露目に相応しいスケール感を表現する為の
一手だったのではないかと思います。

そして101匹わんちゃんと違ってキモくないです。

主人公のコーディがマラフーテの背中に乗っかり
空を飛び回る光景は本作の見どころですが
まさにこの場面はコンピューターグラフィックへの進化を
まざまざと見せつけてくる場面として機能しています。

過去のディズニー作品における飛行シーンとして
ピーターパンの『You can fly』が流れる場面と比較すると
飛行の臨場感が圧倒的に高いです。
「たけぇ!落ちそう!こえぇ!」と思うかどうかの違いが
まさに新旧飛行シーンの技術の差なのかなと感じます。

加えて私としてはオープニングのカッコよさが印象に残りました。
ただ、何がカッコいいのかとか
説明するのが面倒くさいので見てください。
このオープニングはディズニーの過去作と比べて
新しくてカッコいいです。
俺たちは新しい技術でこの作品を作ったんだ!という意気込みみたいなものを感じます。
カッコよさを言語化して説明するのは野暮です。だから見てください。



ディズニー史に残る飛行シーンが観れる『ピーターパン』の感想記事はこちらです。


イマイチよく分からない世界観

僕個人的に凄く引っかかったのが
なんで喋る動物と喋らない動物がいるんだ?という点です。

ビアンカやバーナードはもちろんのこと、
マクリーチに捕獲されている動物たちもコーディと会話することができますが、
主要キャラであるマラフーテや敵キャラのジョアンナは一切喋りません。

マクリーチの手下ジョアンナ。間抜け。結構好き。

『バンビ』で作中に登場する猟犬が喋らなかったのは
世界観として部外者という扱いであることを意味すると考えれば
自分の中ではロジック上成り立つのですが
100歩譲ってジョアンナは良いとしても
マラフーテが喋らないのはなんかイライラしました。

心境としてはずっとこんな感じでした。
-----
コーディ「ありがとうマラフーテ!」
マラフーテ「ピギィーーー!!!」
「喋れや」
-----

この辺の矛盾は個人的には気になりました。
意図があるのかもしれないけど。。。

それとマクリーチに捕獲されてる動物たちが
結局捕獲されっぱなしなのが可哀そうでした。
尺の問題とかもあると思うので仕方ないかもしれないですが
スピンオフとか作ってせめてフランクは活躍させてやってほしいです。

結局捕まえられっぱなしのフランク


世界観が完璧すぎて変態な『バンビ』の感想記事はこちらです。

前作『ビアンカの大冒険』の続編としての感想


バーナードの大冒険である

これはバーナードの青春童貞卒業ムービーです。

といっても良いくらい、前作でバーナードに強く感情移入していた人には
溜まらない作品になっているかもしれません。
そんな奴いんのか?

物語の本筋であるコーディの救出と並行して
ビアンカに対してバーナードがプロポーズを成功させるというエピソードが挟み込まれ
物語に緩急をつけてくれます。

こいつ、隙あらばプロポーズしようとしてたな

新キャラであるジェイクは良い奴ですが、バーナードにとっては
恋敵として立ちはだかります。
多分ジェイクとバーナードは同じ学校だったら
スクールカーストの上位と下位の関係性だったと思いますので
逆に言うとバーナードにはもう少しスクールカースト下位らしさを出して
ジェイクを打ち負かしてほしかったところです。

イケメン風情のジェイク

とはいえバーナードファンにとってはうれしい作品なのではないでしょうか。
僕はファンじゃないので別にうれしくないですが。
なお、前作だとバーナードは劇場版のみ吹き替えの声優が山田康夫でしたが
今回はソフト版も山田康夫の声でバーナードが聞けます。これはうれしいです。


舞台としてのスケールアップとバーナード以外にあまり見どころがない

続編としての見どころは
主要キャラの成長⇒乗り越える課題のレベルアップ
というイメージがあります。

グレムリン2はグレムリンを増やし、プレデター2はプレデターを増やし、
エイリアン2はエイリアンを増やし、・・・
この辺はわかりやすい例ですが、要はストーリー的に前作を何かで上回るのが
セオリーなのかなと思うわけですが
本作では舞台がオーストラリアであることぐらいしか続編としてのスケールアップがありません。

敵役のマクリーチはメデューサと比較するとリアルに性格の悪いオッサン。
新キャラのジェイクもキャラクターとしての魅力は左程感じないです。
というかバーナード視点だとただただウザいです。

なのでこの作品、続編としてはあまり面白くはなかったかなーーー。って感じ。
実は3作目が作られる予定だったらしく、もしシリーズ化されていれば
逆に味わいのある作品になったかもしれませんが
2作目で完結してしまったのは残念でした。

マクリーチ。メデューサには勝てないね。。。

第二期黄金期作品の1作としてみたときの感想


うーん。第二期黄金期に含めなくてよくね?

って思いました。

というか、まずこれ前提の説明が必要なのですが
本作について調べると結構な頻度でこんなフレーズが出てくるわけですよ。

前年発表された『リトル・マーメイド』からスタートしたディズニー第二黄金期(ディズニー・ルネサンス)にも含まれる出来とされている。(出典:wikipedia:ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!)

↑だとわかりづらいかもですが、要するに
「この作品も立派な第二期黄金期の作品です!」っていうニュアンスの補足が入るのです。
この説明がわざわざある時点で、フォローやん。
なんか明らかに場違いな集まりにうっかり参加したときとかに
仕切ってる人が気を遣って自分にも話振ってくれる瞬間の居心地の悪さを思い出すんですよね。
これ味わったことある人にしかわからない感情なのかもしれないですが。


リトルマーメイド ビアンカの大冒険 美女と野獣 アラジン ライオンキング

ですよ?
明らかにビアンカの大冒険だけ浮いてますよね?
イケメン高学歴が集まる合コンに混ざりこんじゃったFラン大学生ですよね?
早く帰らせてあげたい気持ちで胸が一杯になります。


ここまで書いてきた通り、
技術的な意味での進歩は感じるし、そういう意味でクオリティは高いと思うんだけど
一方では色々と気になるところがある。
もちろん、じゃあ他の第二期黄金期作品には一切無いのかと言われるとあるんだけど、
なんか逆に第二期黄金期作品として当てはめると凄く無理があるんですよね。

第二期黄金期作品の特徴であるミュージカル要素も一切ないし。

だから僕が最初に「含めてやるな」と書いたのは
このみにくいアヒルの子を第二期黄金期の群れから解放してあげたいという
優しさなんです!!!!!

ちなみに、この作品、同じ年に公開された映画が
ホームアローン、ゴースト/ニューヨークの幻、ダイ・ハード2、プリティ・ウーマン、
ゴーストバスターズ2、バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3、グレムリン2 新・種・誕・生・・・・・

ジェフリー・カッツェンバーグがライバル作品の強さに圧倒されて
速攻で広告出すのやめたらしいとかなんとか。。

どんだけ恵まれてないんだ!!!!かわいそうすぎる!!!


というわけで長文となりましたが最後まで読んでくださった方は有難うございました。

他にもディズニーの感想記事を書いているので
是非読んでみていただけると幸いです。

ディズニー映画感想シリーズ


それでは最後に一曲。・・・と言いたいところですが
マジでこの作品、一つもミュージカルシーンが無いので
主人公のコーディがマラフーテの背中に乗っかり
空を飛び回る光景をご覧いただければと思います!



そして次回はこの作品です!



以上終了また次回。

自己紹介

ITベンキャー勤務のエンジニア兼営業。モテたい。

更新頻度

月2回くらい不定期更新blog

QooQ