【ディズニー作品】【感想】白雪姫 ~魔女が怖すぎる件について~

2015年6月30日火曜日

【ディズニー作品】【感想】

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※2020/5/7 編集しました。

先日ウォルト・ディズニー製作の白雪姫を見ました。

今日は白雪姫について書きたいと思います。
公開は1937年。
僕が生まれる51年前ということになります。

そしてディズニーにとって最初の長編アニメーションであると同時に世界的にも最初の長編アニメーション。
第二次世界大戦よりも前に公開されていたというわけでそれはそれは物凄い古い作品です。




で、何故に今更見たかといいますと
最近二週連続でディズニーランドに行く機会がありまして。

元々ディズニーフリークであることを強く自負している自分ではあるのでうんこ楽しかったのだけど
一緒に行った超ディズニー初心者に対して
うっかり
「ディズニーランドをもっと楽しみたいならディズニー作品は一通り目を通しておいたほうがいいっすよ」
と偉そうに言ってしまいました。

言っておいて我に返ったときに
俺だって一通り見てるわけじゃないし、、
記憶にない作品もケッコーあるよな。。。と反省。

ということで、いっそのこといい機会だから全部見てやろうと思い立ちまして
ディズニー映画感想シリーズを開始することにいたしました。

ということでその一発目は白雪姫です!

シリーシンフォニーシリーズの作品も含めて語ろうとすると
もう収拾つかなくなっちゃうから割愛します。

ということで白雪姫を見ました。

改めて見返すと新しい発見も沢山ありました。

というわけで見所を大きく2つに分けましたので
その2点を中心に解説していきたいと思います!


他のディズニー映画の感想が気になる方はこちら。



さて、まず僕にとって白雪姫はどういう印象の作品か、というと。

何か不気味

というイメージです。

そしてその原因は間違いなくディズニーヴィランの中でも
最も恐ろしいといっても過言ではない魔女のせい。

こないだ久しぶりにディズニーランドで白雪姫のアトラクション乗ったんですが
マジで怖かったです。
ホーンテッドマンションがままごとに思えてくるくらい怖い。
こんなに怖かったけ?となりました。

無くならないで欲しいですね。

というわけで白雪姫の見所1点目は以下です。

魔女がめっちゃ怖い。


この人といえばおっかない老婆に化けてからの印象が強いかと思いますが
実は化ける前からやることめちゃくちゃ怖いです。

あのあまりにも有名なセリフである「鏡よ、鏡」のくだり。
鏡から「お前より白雪姫の方が可愛いよ」って言われた途端に
狩人のおっさんに白雪姫の暗殺を命じます。

占い信じすぎ!!!

しかも殺したらその証拠に心臓を持って帰ってこいとか言いだします。

心臓は証拠になるのでしょうか?

と思ってたら案の定、狩人に豚の心臓でカモフラージュされますが
鏡にそれを指摘されるまで気づきません。
言うことめっちゃ怖い癖にお茶目かよ!

で、心臓が豚のそれだと知り自ら手を下す決意をした魔女は
「さて、この輝く美貌を醜い姿に変えねば」と呟き、魔法を使って
とてつもなくおっかない婆さんに変貌を遂げます

え。なんで?

婆さんに化けるのは分かるとして、おっかない必要性がよく分かりません。


この婆さんに変貌するまでの一連の流れが
僕の白雪姫全体への何か不気味という印象を決定付けているのは
間違いないと思います。

また、圧巻の魔女が老婆に化けるシーンをもう少し掘り下げます。

城の地下の階段を進むのですが道端に白骨化した死体が吊るされています。
階段の奥にある部屋には真っ黒なカラスが。
張り巡らされた蜘蛛の巣の中から1冊の書物を手に取り、
真っ黒なカラスが見守る中、気味の悪い独り言を呟きながら液体が出来上がります。
そしてそれを飲み干すと映像がグルグル周り、
魔女は苦しそうにします。液体の泡が画面いっぱいに広がり、そして消えると
髪が白髪に、手はしわしわに、
少しずつ老婆に変わるその演出、描写は圧巻。

映像が元の状態に戻ると、
ヒッヒッヒと恐ろしい笑い方をしながらその姿を公開するあの場面。
見事なカメラ目線。はい。



トラウマなるわ!

カラスもマジでビビってるのが今見ると笑えます。


少し話変わりますが
白雪姫は全体的に色調が抑えめなのが特徴だと思います。

これはウォルトが初のカラー長編を作るにあたって
画面が色鮮やか過ぎると観客が抵抗を示すのではないか
ということに配慮したためとのことです。

それが結果として効果的に働いているのか色調が全体的に薄暗く、
不穏なムードが物語全体を覆っているような効果になっています。
特に魔女が老婆になった直後、小人と白雪姫が楽しげに踊りながら歌う
「小人たちのヨーデル」が流れている場面でさえ、
これが一時の安堵でしかなくどことなく
何か嫌なことがこれから起きそうな予感が凄いです。

このようにとてつもなく怖い魔女ですが、
彼女がいるから物語全体の緊張感が高まります。
大人が見ても怖いヴィランだからこそ
大人が見ても楽しめる作品になっているのだと思います。

また違ったトラウマ作品『ピノキオ』の感想記事はこちら。
【ディズニー作品】【感想】ピノキオ ~トラウマなるわ!~



ところで、白雪姫において魔女と同じかそれ以上に魅力的なのは七人の小人たちの個性。
ということで白雪姫の魅力その2は

七人の小人(特におこりんぼの感情の遷移)


先生、おこりんぼ、ごきげん、ねぼすけ、くしゃみ、てれすけ、おとぼけの七人です。

正直七人の小人が出てくる場面は物語の展開そのものに直結しないことが多く、
個人的には退屈に感じることもありますが、
それを補って余りあるキャラクターによって
作品全体の暗さに明るい要素を与える重要な役割を担っていると思います。

ちなみに僕はおこりんぼが好きです。

彼は白雪姫に対して「女め」と言って中々心を開きません。
今だったら確実に袋叩きに会う発言です。
白雪姫サイドが心を開いてくれなくなるでしょう。

ただ、当時の時代背景からすると、彼の皮肉さはファンタジーアニメーションそのものや
白雪姫のあからさまな御伽の国のお姫様的言動を皮肉的に捉える観客の視点であり、
そうすることで作品への批判を上手くかわすことに
一役買っているのではないかと思います。

また、僕が好きな理由としては、
そんな彼も実は白雪姫のことを好きだということが分かる描写が
随所にちりばめられているからです。

白雪姫が毒リンゴを口にして倒れた姿を目の当たりにして
悲しみに暮れる彼の表情にグッと来ない人がいるでしょうか。

彼は恐らく初代ツンデレです。萌えます。
おこりんぼの感情の表現が物語に深みを与えていると思います。


余談。
本作は公開前に宣伝会社から御伽話としてではなく
王子と姫のロマンスとして売り出そうと言われ、ウォルトは強く反対したそうです。
その理由は「七人の小人が出てくるから。」

恐らく世界初の長編アニメーションを公開するからといって
七人の小人のようなディズニーらしいキャラクターの要素を
排除したくはなかったのだろう、と
なんとなく想像します。

更に余談。
白雪姫がラズベリーのパイを作るシーンで
パイに文字を書くのだけどその文字はgrumpy。日本語でおこりんぼ。

白雪姫は何故そうしたのでしょうか?

おこりんぼに心を開いてもらう為のパイだったのかも?
お前ら付き合っちゃえよ!笑

その後に例の老婆がやってくるため、真意は分からないままです。


こういう想像の余地を観客に与えてくれるあたりも
ディズニー作品に一貫している魅力であると思います。



以上、白雪姫の魅力を大きく2つに分けて紹介させていただきました。



当然のことながら、この作品がディズニー最初の長編作品だということも
魅力の1つにカウントしてもいいと思います。
ここから数々の名作が産み出されるその前夜の予感が漂っている気がして
なんだかワクワクしてくるのです。

ちなみに一番好きな場面はもちろん魔女の老婆変身シーンだけど
同じくらい好きなのが白雪姫が七人の小人の小屋を見つけて
動物たちと一緒に掃除する場面です。

無数の動物たち一匹一匹がよく見るとそれぞれ別の行動をしていて
見ていて凄く楽しいし、何回見ても全部の情報を処理しきれないレベルです。
何気に一匹一匹にもユニークなキャラクターが割り当てられていて感服します!

作りこみがエグイです


あ、もちろん音楽も忘れてはなりません。
というわけで白雪姫より『Whistle While You Work』をご覧ください。




以上、白雪姫を改めて見てその魅力を語ってみました!

ストーリーはもう有名過ぎて今更見る気にはなれないという人もいるかもしれないけど、大人になってからもう一度見ると
全く当時抱いていた印象と違った感想が湧いてきたりして楽しかったりします。

なので皆さんも是非!
これ押さえとかないとディズニーランドの楽しさ10%は確実に減ですよ!

そして次回はこの作品です!





最後まで読んでくださった方は有難うございました。
他にもディズニーの感想記事を書いているので
是非読んでみていただけると幸いです。

ディズニー映画感想シリーズ


以上終了また次回。

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