意外と需要あるなということで今日は第二弾を書こうかと思います。
前回はHIPHOPグループとしての観点で書きましたが、
今日はこんなトピックで書いてみたいと思います!
アイドルグループとしてのRIP SLYME!
リップって人気絶頂だった当時、もうアイドルだったんですよ。
メジャーデビュー後2枚目のフルアルバム『TOKYO CLASSIC』は
オリコンでSMAPに勝ってたし。
SMAPに勝ったってことはもう
アイドルってことでいいでしょ!
という謎ロジックは抜きにしても
彼ら、アイドルグループとしての魅力をビンビンに発していたと思うのですね。
なので、如何に彼らがアイドルグループだったかということを語るために
まずアイドルの定義とは何なのかというところから掘り下げていこうかと思います。
HIPHOPグループとしてのRIPSLYMEについて考察した記事はこちらです。
アイドルの定義とは?
色々な定義がありますがアイドル論を大きく発展させたのは他でもないRHYMESTER宇多丸氏によるものが大きいと考えます。
なので、先ず、宇多丸氏とピチカートファイブの小西康陽さんによる
アイドル対談において生まれた以下のような定義について触れます。
"アイドルの魅力"とは、完成度の高いものの中に、生身の女の子が見せる"ほつれ"。それが僕には最も美しく思えるこれは、対談における小西さんの言葉を引用しております。
"女の子"と限定していますが、ここは広義的に未熟な存在として
解釈してよいと思います。
大人が仕掛ける高い完成度によるプロデュースに
まだあらゆる意味で未熟なアイドルを当てはめたときに、
その完成度と未熟さの間に生じるギャップ、
これを"ほつれ"と表現し、
「美しく思える」、これは要するに「萌え」ということだと僕は解釈しています。
大人が子供やペットにちょっとオマセナ服を着せて「かわいい~」とか言う現象もこれかと。
この対談の数年後、宇多丸氏はアイドルの定義を以下の通りにアップデートしました。
アイドルとは「“魅力”が“実力”を凌駕している存在」で、「そのギャップをファンが“応援”で埋める」構造込みで成り立つもの
ファンありきの存在であるということが付け足されたということと、
小西さんの定義において少し香ってくる上から目線なニュアンスを
払拭したように見受けられます。
このアイドル定義論争は他にも結構色々あって
アイドルライターのカネコシュウヘイという方は
「アイドルとは成長過程をファンと共有し、存在そのものが魅力的で活躍する人物」とか言ってるし、
プロインタビュアーとしてサブカル界で有名な吉田豪さんは
各所でアイドル定義について話をすることが多いですが、
とある対談ではこんな結論が飛び出していました。
誰かが思っているアイドルは誰かにとってのアイドルではないし、誰だって誰かのアイドルになれるし、みんながアイドルだと思っている子でもその人にとってアイドルではないということもあるわけですよ。
なんでもアリやんけ!!!
だから、RIPは僕がアイドルだと思っているからアイドルです。
やばい、
アイドルがゲシュタルト崩壊起こしてきました。
そして、これらを踏まえたのか踏まえてないのか自分でもよくわからないですが、
僕が思うアイドルの定義はこんな感じにまとめました。
自分の青春の一部であり、強烈に憧れ、追いかけ、
応援することでその活動に影響を及ぼせると思える余白がある存在
アイドルの定義を突き詰めると自分という主語が必要な気がしました。
ちょっと抽象的かもしれませんがどうでしょうか。
ファッション誌の表紙を飾ることも多かった! |
RIP SLYMEのアイドル性とは?
RIP SLYMEをアイドルの定義に当てはめたときに
僕が応援する余白を言語化するとどういったものがあったのでしょうか。
まずRIPがファン(というか僕)と共有していたストーリーを簡単に書いてみます。
HIP HOPという世間に浸透していないジャンルで突然売れっ子になるが、
HIPHOP畑からは「ポップチャートに魂を売った」と揶揄され、
大衆音楽からは他のHIPHOPジャンルと同様に「こんなん音楽じゃない」と否定され、
一方で売れ続けなければならない宿命を背負わされている。
なのに全然本人たちやる気なさそう。
負けるな!!頑張れRIP SLYME!!
こんな感じでした。
本人たちがやる気なさそう、という点が
RIPの凄く良いポイントだったように思います。
ファンさえも置き去りにする自然体こそが彼らの魅力か |
次に、僕が思うRIPのほつれを以下に箇条書きしていきます。
ちょっとマニアックかもしれないのでファンしかよく分からないかもしれません。
- ツナギなど全員お揃いの衣装が多く、着させられている感があった。
- RYO-Zがいきなり謎にウィスパーなラップし始めて、自分しか良いと思ってない。
- RYO-Zがいきなり謎に歌いだしたりするけど、自分しか良いと思ってない。
- PESがテンションおかしい時があって二重人格かもしれない。
- ILMARIの歌詞が基本的にちょっとおバカ。
- どのアルバム出してもインタビューでずっと一枚目のFIVEの存在を気にしてる。
- なんか全員で振り付けしてちょいダサいダンスを踊りだす。
- 売れすぎて疲れてたのか、ちょいちょい喧嘩してる。『TIME TO GO』あたり。
- 皆がFUMIYAに頼りすぎてFUMIYAが自律神経失調症でお休みする。
- PESが責任感じてるっぽかったけど、他のメンバはよく分からん。
- 歌詞の中身がいつまで経っても雰囲気。
- ずっと自分たちが売れっ子であることの自覚無さそう、ピンと来て無さそう。
- 活動休止直前あたりからPESとかは意識してたっぽいけど周りはそうでもなさそう。
- SUが浮気して活動休止になっちゃう。
決してDISではありません。
では、何個か抜き出してみます!
- RYO-Zがいきなり謎にウィスパーなラップし始めて、自分しか良いと思ってない。
最初にやり始めたような気がしますが、なんか急にウィスパーし始めたんですよね。
本人的には自分のラップの幅を広げようとしていたんだと思いますし、
僕もそのチャレンジ精神を凄く応援したかったんですが
当時の2chの評判がクソ悪かったのをよく覚えています。
また、『TOKYO CLASSIC』にはメンバそれぞれのソロの楽曲が収録されているのですが
RYO-ZはここでもCase2.MANNISH BOY(続 zeekのテーマ)という迷曲を生み出しています。多分今となっては誰もがスキップする曲だと思います。
ずっとデブキャラ。 |
- PESがテンションおかしい時があって二重人格かもしれない。
人格の変わり方がどうかしています。
多分、この人凄い客観的なタイプの人だと思うのです。
デビューしたての頃はクレイジーな悪ガキって感じで、
すぐ舌とか出してました。あと奇声あげてました。
活動中盤のTIME TO GOのあたりは凄く卑屈でした。
インタビューで自分のことを「足かせ」と表現していたのは印象に残っています。
そして活動休止直前らへんはなんか突然マトモなことばかり言う人になりました。
客観的過ぎて、自分がこう振舞いたいとかこう振舞うべきだ、という前提のもとで
PESというキャラクターを演じていたような気がしてなりません。
この危うさがまた余白というかほつれなのかなと感じています。
ずっと可愛いキャラ。 |
- ILMARIの歌詞が基本的にちょっとおバカ。
僕的にILMARIのリリックの見分け方は「バカっぽい」ことでした。
なんかこの人、キャリア重ねるに連れてどんどんリリックは
バカっぽくなっていったような気がします。そこは流石に敢えて意識的だったのかも。
ずっとイケメンキャラ。 |
- 皆がFUMIYAに頼りすぎてFUMIYAが自律神経失調症でお休みする。
- PESが責任感じてるっぽかったけど、他のメンバはよく分からん。
ベストアルバム『グッジョブ!』発売直前ぐらいからFUMIYAの様子がおかしいみたいな話があって、そこからしばらくお休みをしていました。
1年ぐらい休んでたような。
この時、FUMIYA離脱後の最初のシングルはPESがトラックを作ったわけですが
この時ぐらいからPESの意識は変わっていったような気はします。
強く印象に残っているのはその当時のPESのインタビュー。
完全にうろ覚えですが、
「最初にギターのフレーズを作ってそれを
サポートミュージシャンの"とっつぁん"という人に弾いてもらったら
"一気にリップスライムっぽくなった"」みたいなことを言っていました。
あ、やっぱRIPってかなりプロデュースされてるんだなって
ちょっとファンとしてはショックでした。
他のメンバーに関してはそこまで深い発言が記憶にないです。
そんなところも良いのかなと。笑
ずっとDJキャラ。 |
それ以外のほつれポイントも1個ずつ語りたいところですが
長くなりそうなので、最後に。
- SUが浮気して活動休止になっちゃう。
これ以上のほつれは無いのではないでしょうか。
正直最初にこのニュースが出たとき、あー、まぁSUさんだしな。ぐらいのテンションでしたがまさかこのことが活動休止に発展するとは思ってなかったです。
ずっと坊主キャラ。 |
自分の青春の一部であることは間違いない
色々グダグダ書きましたが、もうこれに尽きる気がします。皆さんも自分の青春の一ページに自分が追いかけた人がいると思います。
なんであんなに好きだったんだろう?
その理由は、その人が貴方にとって間違いなくアイドルだったからです。
僕はRIPに憧れすぎてカラオケではRIPばっか歌ってましたし
一人でカセットテープにRIPの曲を沢山詰めまくって
一人LIVEをしていました。全員が声に特徴があるので、
それぞれのヴァースで声を変えて真似をしていました。
思い出すとそんな自分が痛すぎて困っちゃいますが
だって仕方ありません。好きだったんすから!
なんでしょう。
なんかRIPって、いつかどっかで急にひょいっと復活しそうな気がするのです。
そして殆ど活動休止中のことについて触れないで
楽園ベイベーとか歌いだしそうな気がするのです。
底抜けの欲望にただ身を任せてみませんか?皆say what?
むき出しのロマンスはクレイジー、何故か多い6月のベイビー
とか普通にラップするSUさんをファン全員でフルボッコにしてあげたいです。
そんな日を楽しみにしています!
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